11月ともなると、あちこちで赤や黄色に色づいた木々が目立つ。友人とよく会う駅前にも、みごとな黄葉の木が並んでいた。なんだろうと思って近づいてみると、三つに分かれた小さな葉が地面をおおっていた。樹皮は縦にガサガサ、ボロボロに裂けている。
さあ、何の木なんだろう。樹木初心者にとっては、気になって仕方がない。友人がまだ来ていないのを幸い、広場に沿って並んでいる木々を一本ずつ見ていくと、あった、名札が!
さっそくスマホで検索。「トウカエデ」、漢字では「唐楓」、中国原産の落葉高木。丈夫で紅葉が美しいので、街路樹としては日本で五番目に多く植えられており、黄色くなる個体もある。盆栽としてもよく使われるとある。恐竜の足跡のような足の形の葉は覚えやすく、3本のすじ(葉脈)が目立つ。
やっと来た友人を「見て見て」と木の下まで引っ張ってきて、「この木の名前、知ってる?」と意気揚々ときいたら、「トウカエデでしょ」と言われて、がっかりした。聞いた相手が悪かったのか、知らなかったのは
私だけなのか…。