ブログ「つれづれDiary」

こんにちは。おいでいただき、ありがとうございます。管理人がつれづれなるままに書いています。まずは最近のできごとから…..

台風一過

 「江戸川が大変らしい」と聞いたのは、東日本各地に甚大な被害をもたらした台風19号が去っていた10月13日だった。
我が家から江戸川までは徒歩15分の距離。さっそく行ってみると、土手や橋には、人々が三々五々立って、増水した川をみつめていた。

 平素のおだやかな姿とはうって変わって、鉄橋すれすれに濁流が渦を巻きながら流れていく。流量調査の人たちが、2本の綱の先に器機を結んで橋から流していた。

 いつも少年たちが走り回る河原の野球グランドも、大人たちの遊歩道も、すっかり水に埋もれてしまった。

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 後日再び川を見に行くと、水も静まり水位もだいぶ低くなっていた。だが、いまだにサイクリングロードをおおっているのは、茶色い水とそれが運んできたゴミ。それもほとんどがプラスチックゴミだ。それがゆっくりと川をくだっていく。いずれは太平洋に流れていき、海の厄介者になるのだろう。

 見上げると、青く澄んだ空にスカイツリー、その向こうには富士の山が浮かんでいた。

名峰に挟まれて

トップの写真をご覧あれ。広い関東平野とそれよりさらに広い青空の向こうに、かすかにかすむ山が見えるだろうか。関東の東に二つの峰をくっきりとそびえて立つ秀麗なこの山は、筑波山。「筑波嶺(つくばね)の峰より落つる男女川(みなのがは)」と、百人一首にも詠まれて名高い秀峰だ。

 さて時が過ぎ、夕暮れになり、180度首をめぐらして西を見ると、遠くに望まれる霊峰富士の姿。私が立っているここは、千葉県市川市のアイ・リンクタウン展望施設。地上150メートルからの、360度の大パノラマを誇る。

 古来「西の富士、東の筑波」と並び称される二つの名峰を左右にみて、月に二度、一階下の図書館で借りた本を読みながら、優雅にコーヒーを飲むのが、最近の私のもっぱらの楽しみだ。
 お近くに来られたら、ぜひJR市川駅前で一番高いビルの45階で、ボーっとしている私を探してください。お待ちしています。

すべてはこの一本から始まった

 2月、伊豆の河津町の桜まつりに出かけた。「河津桜」はご存知のように、3月上旬に満開を迎える早咲きの桜。河津川の川沿いには、約4kmにわたって濃いピンクの桜並木が続く。
 ところがあいにくの小雨もよう、それに押し寄せる多国籍の観光客の波におそれをなし、私は道をはずれて、河津桜の原木というのを見に行った。樹齢約60年、幹回り110センチを超す大木は、すでに盛りは過ぎていたが、それでもピンクの花を身にまとい、警備員に守られて枝を広げていた。

 河津桜は、カンヒザクラとオオシマザクラの自然交配種だという。この家のご主人が偶然見つけてわが庭に移植した小さな若木が、なんと今では日本じゅうに広がり、春の訪れを告げる早咲きの桜として愛されている。
 桜といえばソメイヨシノが圧倒的に多い。ソメイヨシノは江戸の染井村の植木屋がカンヒザクラとオオシマザクラをもとに品種改良したものだそうだ。今では日本の桜の代名詞ともなったソメイヨシノだが、それにも原木があり、全国のソメイヨシノはそのクローンだという。何ごとにも初めの一本があり、それが大切に慈しみ育てられるからこそ、広がるのだろう。

なぞのお地蔵さま

 暖かな2月のある日。里山には小川が流れ、足元にはコバルトブルーの可憐な小花が咲く。花の名前は…、気の毒なので書かない。

あれっ、あの角のあれはなんだ? もちろんよく通る道だから、何かはわかっている。お地蔵さまだ。いつもきれいに花などが供えられているのだが…。

でも、これはいつもと違う。この豪華さはなんだ。ひな祭りが近いせいか、花や果物、子どもの好きそうなお菓子やパンやクッキーなどが、びっしりと供えられているではないか!

 拝むのも忘れてボーゼンと立ちつくす私のそばに、老人が「おお、これはすごい」と言って立ち止まった。「ここで交通事故でもあったのかな」
 でもこれはとても1軒の家で用意できる量ではありませんよ、などと話していると、今度は自転車でとおりかかった近くに住むという年配のご婦人が、「これはね、水子の供養だから、食べてあげるといいんだよ」と、パンとミカンを2つ3つ、自転車のカゴにほおり投げて走り去った。なるほど、長く生きている人はよく知っているものだ、と我が身も忘れて感心する私だった。

気になる建物の正体は…

上野公園に立つ東京国立博物館の、ほんとの意味での一角に、白い四角い建物があるのにお気づきではありませんか。近づくと「旧博物館動物園」という文字が。

上野駅・日暮里駅間に以前あった京成電鉄の地下駅で、1933年12月に開業され、2004年に廃止された駅だそうです。ご料地に建てられたので、なかなか荘重な趣です。この気になる建造物が、2019年2月24日まで一般公開されているというので、行ってきました。

一般公開といってもすごい人気で、予約は早々と満員となり、金土日は一般向けに10時から整理券が配られるというので、9時前に行ったのですが、小雪が舞うなかアッという間に長蛇の列。整理券にありつけなかった人たちが諦められない様子で、係員は質問攻め。

さあ時間です。入ってみましょう。入口のレリーフは今回の公開のために、新しくつくりかえられたそうです。ドアを開くと真ん中に、大きな白いアナウサギが穴を掘っています…。なんでかなと思うかたは、京成電鉄のホームページを探してお読みください。

薄暗い階段を下りていくと、突き当りに柵があり、その向こうに昔の切符売り場が。でもそこまでは行けないので、柵のあいだから写真を撮るのみ。この駅は4両編成用にできていて、現在の長さの車両は止まれないため、閉鎖されたのだそうです。

狭い構内には昔の落書きが残されていたり、動物園駅らしく動物の骨格標本が並んでいましたが、フーン、という感じで出てきました。

ジャーン、シャンシャン

予報では翌日から寒くなるという日の朝、おもいたって、上野動物園にでかけました。もちろん、お目当てはもちろんベビーパンダのシャンシャン!

動物園近くには、こんなプラカードを持ったおじさんが立っています。「整理券配布中」だったらラッキー! すぐ動物園に走ってください。でも、「配布終了」だったら、残念ながら今日、シャンシャンには会えません。あきらめが大切。

動物園前にはいつも入場券を買う長い列が。事前に入場券を買っておくことをお勧めします。長い行列を横目に、右に2人の女性がさっさと入っていく姿が見えるでしょ。あの二人はすでに入場券をもっているのです。

入園したら、なにはともあれ、すぐに整理券をゲットに行きましょう。1日約9,500枚。年齢にかかわらず1人1枚です。走らないで! 余裕があったら、そばに立つ五重塔もご覧ください。重要文化財ですよ。

これがなにより大切な整理券。整理券にはパンダ舎に入れる時間が書いてあります。私は9時過ぎに動物園に着き、9時35分からの整理券が受け取れました。
記念にもって帰りたかったのに、パンダ舎に入る前に回収されてしまった!

整理券はゲットしたし、問題はシャンシャンに会えるかどうかです。晴れた日は屋外放飼場か室内2号室にいるとのこと。パンダ舎から出てくる人たちは余裕の表情。会えたのかなあ。

いよいよパンダ舎に入ると…、あっ、何か黒と白のものが動いてる! みんなの指さす方向にいたのは母さんパンダのシンシン。つきまとう子どもから解放されて、やっと落ち着いてもぐもぐタイムです。
肝心のシャンシャンはどうしたの、シャンシャンに会いたい! 人々の熱気に押されて、隣の部屋に。

あ、シャンシャンだ! かわい~い! でもシャンシャンは、木の上でぐっすりと眠り込んでいて、子どもたちが呼んでもピクリとも動きません。
30秒は無常にもアッという間に過ぎ去り、心を残しながらもパンダ舎を後にするのでした。

隣の檻の前にも人がいっぱい。
あれっ、ここにもパンダがいるっ。これはパパパンダのリーリー。人気者の座を息子にとられ、安心したのかふてくされているのか、後ろ姿が寂しそう。
そんなわけで、晴れた初春のいち日をひさしぶりの動物園で楽しんできたのでした。

皆既月食

2018年1月31日の夜、日本各地は皆既月食にわきました。
いつも行く川の土手は、私の天体観測所。もう部分食がはじまっていました。
今回の皆既月食は、NASAによると「スーパー・ブルー・ブラッドムーン」だそうです。スーパームーンは地球に月が近づいた際にみえる大きな月のこと。1ヶ月に2度満月になるのがブルームーン。そして、ブラッドムーンとは皆既月食のこと。本日、日本各地で観測できるのが、まさにこの「スーパー・ブルー・ブラッドムーン」なのだそうです。

土手には三々五々、月食を見に来る人が歩いているんですが、見えますか。双眼鏡を持った二人連れ、犬を連れた親子、座り込んでカメラをセットしている男性…

9時をすぎました。だいぶ食がすすんできたでしょう? ほらね。陰になった月の部分も見えます。

遠くでは皆既月食など知らぬ顔で、世間の光がきらめいています。

食はどんどん進みます。
周りは真っ暗。遠くで犬が鳴き始めました。

三日月みたいです。
きれいです、静かです、聞こえるのは、遠くで鳴いている犬の声だけ。

もうほとんど見えなくなりました。もうすぐ皆既食ですね。
タクシーからドライバーがおりてきて、写真を撮っていきました。写るのかなあ。

10時すぎ、皆既月食となった月は、見えなくなるわけではなく、赤みをおびて、でも、たしかに丸いお月さまです。
皆既食が終わって再び大きな月に戻るまで1時間以上。それまで見ていると、風邪をひきそうです。だから今回はこれでおしまい。おやすみなさい。

ザリガニ取りの母娘

 先日のうだりそうな暑さの日、少しでも日陰がほしくて小川沿いの遊歩道を歩いていたら、3人連れの母娘をみつけた。親水公園に入って何かを探しているようす。帽子をかぶり、アミを持って、足まで水につけて、いかにも夏。楽しそうだ。

  「なに、とってるの」と聞くと「ザリガニ」と元気な声。「もう3匹もとったよ」と自慢げにアミを突き出して見せてくれた。なんだか赤黒いものがゴソゴソ動いている。
 「すご~いねえ、おばちゃんも採りたいな」「やったことあるの」「子どものときね、もう今はダメだけど」といったら、あれなら大丈夫だよ、と指さしてくれた。
 その岩をよく見ると、ほんとに何かいる! カニだ! 岩に彫られた、今にも動き出しそうなカニをそっと触ってみた。「われ汗まみれでカニとたわむる」だな。

「じゃあねえ、がんばってねえ~」「うん、あと2匹はとるんだ」
そばで母親がありがとうございます、と頭を下げていた。いい光景だった。

神の山、ゆりの山

~自分の重さをォ~感じながら坂道をォ~のぼるゥ~
 テレビ「日本百名山」のテーマ曲。だが私は今、それを声に出して歌っているわけではない。山道を登っている自分の体の重さをもてあましつつ、心の中で繰り返しているのだ。
 三輪山の高さは467メートルにすぎず、決して高い山ではない。だが秀麗なこの山は、大物主を祀る、奈良の古社・大神神社の神体山。ただの山ではない。近代以前は禁足地だった。しかも最近は、「超」がつくパワースポットとして知られている。
 登拝する人々は、狭井神社でお祓いをうけて、タスキをかけ、頭をさげて鳥居をくぐって進む。山中では私語はつつしむように、写真も撮らないようにと注意をうけて登るのだ。
 あとは樹々の間をひたすらに上っていくだけだ。丸太の階段、自然石の石段…。歩きだしは先頭だったのに、どんどん追い越されていく。いやあ、つらい。途中の苦しさについては略す。

 息も絶え絶えになって、やっと頂上の高宮神社に着いた。お参りして百メートルほど歩くと、鎮まる奥津磐座が姿を現した。大物主の大神様、とうとう着きました!
 先に着いた大勢のなかに、知り合いの顔があったので、「5年前に登らせてもらったときは、こんなに息がきれなかったのに」と嘆くと、「いやあ、齢(よわい)ですなあ」とのたまう。年と言われたら、返す言葉もない。
 奇しくも今日は、大神神社の摂社である率川神社の三枝祭、有名なゆりまつりだ。そういえば今日も路傍には笹ゆりがチラホラ咲いていたっけ。
 つらかったけど楽しかった。神様、ありがとうございました。

ある思い出

 最近、鉄道が高架ばかりになって、踏切というものを見ない。だから数日前、都内で久しぶりで踏切を見かけて、ふと、忘れていた遠い昔のことを思い出した。

 幼いころの私の家は電車の線路の近くにあった。学校からの通り道には無人の踏切があり、そこを渡ることは両親からかたく止められていた。

 小学校に入ったばかりのある夕方、近所のお兄ちゃんやお姉ちゃんが走っていくので、私もわけもわからず追いかけていった。たちどまった子どもたちが息をころして見つめていたのは、あの踏切だった。そこには無造作にムシロが広げてあり、そのムシロからは足が見えていた。「女だな」と、人だかりのなかの男の人がポツンといった。

 それからしばらくは、その踏切を避けて学校に通っていたが、しだいに恐怖心もうすれて一人でも近くを通れるようになったある日のこと、踏切を電車が走り去り、遮断機があがるとそこ若い女の人が立っていた。

 夕食のとき、踏切に女の人が立っていたよ、と私が言うと父が、「そりゃ、あの女のユーレイだな」と言った。私は恐しさのあまり泣き出し、それから数日は夢でうなされたそうだ。父が母にこっぴどく叱られたことは言うまでもない。