えっ、そんな名前の木があるのっ? 驚いて葉の一枚を手に取ると、緑の色が濃く、光沢のあるきれいな葉だった。こういう葉は常緑樹に多いらしい。
葉の周囲にギザギザがなく、恐竜の足のように3つにさけている。常緑樹でこのように3つにさけるのは、カクレミノだけと書かれていた。けっこう大きい葉だ。
葉の裂け方も一定ではなく、3つがいちばん多いようだが、2つに裂けたり、全く裂けないのもある。幼木の葉は深く裂け、成木になると裂けていない丸い葉ばかりになる。私の勝手な意見では、3つに裂けているかたちがもっとも可愛い。
天狗などが身を隠すのに使う「隠れ蓑」に、樹形が似ていることによる命名らしい。確かにこの木の中に入られたら、見つけにくいかもしれない。
以前は気にもしていなかったが、覚えるとあちこちに植えられていて楽しい。一度覚えると忘れない名前だ。