出羽三山参拝《平成26年6月6日(金)~8日(日)》

出羽三山巡拝、ならびに東日本大震災で被災された神社をめぐって
出羽三山とは、山形県中央にそびえる月山(1984m)、羽黒山(414m)、湯殿山(1504m)の総称で、6世紀に開山され、修験の山として今も人気があり、海外からも沢山の修行者が集まるほどです。26年6月6日(金)~8日(日)、結の会はこの三山に鎮座される神社を参拝しました。今回の結の会の先達は、仙台にお住まいの渡辺さん。≪続きを読む≫

6月6日出羽三山3午前11時、JR山形駅に集合したのは、日露の15人(写真)。心配された雨も降らず、レンタカー3台に分乗してさっそく出発。まず月山に向かいました。悪天候の予報が出ていたためか、交通量もすくなく、スイスイと進みます。月山頂の月山神社を遥拝してから、湯殿山神社へ。大鳥居で記念撮影をして、徒歩で行く人、バスに乗る人と別れて湯殿山神社へ。
日本広しといえども、この神社のユニークさは群を抜いていますが、でもそれを外部の人にもらしてはいけない決まりになっています。「湯殿山で見聞きしたことは一切他言してはならぬ」と言い伝えられ、芭蕉も「語られぬ 湯殿に濡らす 袂かな」と詠んでいます。足湯にも入り、再び徒歩とバス組に分かれて、宿泊所である湯殿山参籠所へ向かいました。今夜の夕食は精進料理です。

6月7日(土)、午前8時出発。大日坊で即身仏を拝観しました。ミイラ化してもなお信者の崇拝を受ける姿に一同言葉もありません。気をとりなおして、羽黒山神社へ。はるかかなたに鳥海山が見えました。国宝の五重塔で記念撮影の後、元気なロシア人グループは山頂に向かって歩きはじめたのですが、残りの日本人グループは、日ごろの疲れが出たか、自動車で神社へ向かいました。神社での案内は山伏さん。本物ですよ。昼食は斎館で精進料理をいただきました。
出羽三山4三山めぐりの最後のしめくくりは、戸沢村から船に乗っての最上川下り。ベテランのガイドさんが山形弁で案内してくれました。些かししゃべりすぎの感あり。再びレンタカーに乗って仙台へ向かいました。これで出羽三山はすべて巡拝しましたので、今夜は安心して仙台泊まり。
3日目の6月8日は、東日本大震災で被害に遭われた「八重垣神社」「下増田神社」「日和山富士主姫神社」を参拝し、一日も早い復興を祈りました。昼食後、塩竈神社とその境外摂社の御釜神社を参拝。仙台駅で、無事に解散しました。
なお翌6月9日、一行のうち3名の女性は、かねてから親交のある大船渡市と陸前高田市を訪問。旅行団から預かった支援金を手渡してまいりました。陸前高田ではご婦人がたが、仮設住宅の一室に集まって、以前に私たちが送った古布を利用して、バッグその他いろいろ作成中でした。
いやあ、被災地の復興はまだまだですねえ。震災をうけたなかでも最大の被害といわれた陸前高田市では、山を削って宅地を造成しているところでしたが、そこに家を建てて仮設住宅から移るには、あと何年かかるのでしょうか。白砂青松の景勝地・高田の松原も津波に流されてしまい、1本だけ残ったかの有名な「奇跡の1本松」が、人工の松となって寂しげに立っていました。

2015年7月2日