2015年12月7日(月)例えどんなことがあろうとも…

戦後70年の今年、立教大学の池袋キャンパス内メーザーライブラリー記念館2階で、企画展「戦時下、立教の日々―変わりゆく『自由の学府』の中で」が開催された。

たまたまポスターを見て会場に入った私は、その展示が描き出す内容20151127_121559_001の深さに胸を打たれた。当初7月21日~9月4日までの開催予定だったが、好評のため10月1日から12月8日まで再開催されたのだという。

好評もむべなるかな、同大学所蔵の多くの資料や記録、また近年、関係者から寄贈された資料はじめ、知覧特攻平和会館やアメリカ国立公文書館からのさまざまな資料により、当時の大学のありさまや学生たち、地域の人々の様子が詳しく解説され紹介されている。

ニュース映画で何度も目にした文部省主催の「出陣学徒壮行会」が、雨の明治神宮外苑競技場において行われたのは1943年10月21日。立教大学でも同年11月に大学主催の「学徒出陣壮行会」が行われたという。学徒出陣 ― 当時を考えれば当然ありえたことなのに、私は立教大学から学徒出陣された学生たちがいたことを初めて知り、愕然とした。これは私たちの生きている現代から、わずか数十年前におこったことなのだ。

戦争は、立教生や地域の人々の生活、人生をどのように変えたのか、と企画展は問う。「例えどんなことがあろうと、戦争だけはしてくれるな」――タブレットに書かれた追悼の言葉を、改めて深く胸にして会場を出た。よい企画展だった。

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