2015年11月8日(日)ウサギのまいた種はいつ芽がでるの?

種まきうさぎ

種まきうさぎ

映画『種まきうさぎ』を見に、ポレポレ東中野にいった。「ポレポレ」とは、スワヒリ語で「ゆっくり、ゆっくり」という意味だそうで、Wikipediaによれば、ポレポレ東中野は、中野区内では唯一の映画館で、スクリーンの大きさに対して客席が少なく、客席1席あたりのスクリーン面積が日本で最も広い映画館なのだそうだ。ドキュメンタリー作品や新人作家作品などを中心に独自の上映スケジュールがなされるとあり、『種まきうさぎ』もその一環であろう。

東日本大震災と原発事故からすでに4年半がたち、しだいに薄れていく当時の記憶。福島の高校生たちが、被災地福島の姿を知ってほしいと自分たちの経験を朗読して全国によびかけた。『種まきうさぎ』はその4人の女子高校生たちの姿から始まり、大地や海を離れられない福島の農民や漁師たちの生き様をえがいたドキュメンタリー映画だ。ナレーションは大竹しのぶ。日曜日の昼間というのに、広くは無い映画館の中に観客の姿はまばらだ。上映後は、監督の森康行氏と「うさぎ」のメンバー尾形沙耶也子嬢が、この映画を作った心境などを語った30分のトークイベントが続いた。

福島市の西部に位置する吾妻小富士には、春になり山の雪が解け始めると、雪が白いウサギの形に残る。里の人々は山肌に現れるこのウサギを「種まきウサギ」とよび、苗代に種をまき始めるのだそうだ。4人の高校生「種まきウサギ」たちの撒いた種は、はたしていつ芽を出し、どんな花を咲かせるのだろう。

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