2016年1月6日(水)すごいぞ!日本のからくり技術

江戸東京博物館でからくり人形の実演を見た。見せてくれたのは東野進氏が座長をつとめる「夢からくり一座」の皆さんと大小のからくり人形たち。

からくり人形といえば、高山祭りなどで高い屋台の上で演技するのが有名だが、今回は目近で見るので、面白さが違う。たとえば「連理返り」は、つながっている2体の人形が交互に宙返りしながら、階段を降りていくという、オリンピックで金メダルをとるような見事な芸を披露してくれる。体に組み込まれた棒のなかの水銀が移動することによって動くのだと人形の着物を脱がして説明してくれたが、なめらかな動きに感心するばかり。「弓射り童子」の弓をつがえるときの真剣さ、みごとに的にあたったときの嬉しそうな顔など、表情の豊かさに驚かされたし、大型の「甲冑弓射り武者人形」の豪快さもすばらしかった。

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見事に「竹」を書きました!

私が一番気に入ったのは、「文字書き人形」。この人形は幕末のころにアメリカに渡ったものを、座長の東野氏が迎えに行って里帰りしたのだが、かなり修復が必要で、東野座長は大変苦労をされたことがDVDで紹介されていた。

「文字書き人形」の名のとおり、見物人の前で「梅」「竹」「松」「寿」の4文字を書きわける。なかなかの男前で、紙の前に座って神妙に筆をとり、文字を書き終わってから、客席に向き直り、拍手をうけるときのドヤ顔がなんともいえない。日本の技術力の高さに、誇りを感じさせてくれるからくり人形たちに感謝!!

2016年1月1日(金) 年のはじめの…

初詣に浅草まででかけた。歩きなれた隅田川テラス。国技館の前では、門松の前で外国の人たちが並んで写真を撮っていた。門松があるとそれだけで正月の気分になる。隅田川も今日ばかりは動いている船が少ない。たくさんの水鳥たちがのんびりと波に揺られている。あれなむ都鳥、正式名称ユリカモメ。チドリ目カモメ科カモメ属の東京都の鳥だ。

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初春の隅田川

吾妻橋までくるとだいぶ人が多くなった。橋を渡ると浅草寺、のはずだが、なんと見渡すかぎりの人の波だ。警備の人が、参拝する人は列のうしろに並んでくださいと叫んでいる。どのくらいかかるか聞くと、「雷門まで1時間半か2時間、そこから本堂まで1時間だろう」とのたまう。すみません、観音さま、すいているときに出直します。

どこの寿司屋、ラーメン店、スイーツの店の前も行列だ。「まもなく神の裁きがおりるでしょう」と叫んでいるグループさえいる。振袖を着ている若い女性にカメラを向けると、中国の人だった。

こんな人混みを、人々は自爆テロを心配することなく、のんびりと歩いている。隅田河畔にはまだ、ブルーシートや段ボールで作ったホームレスさんたちの家が並んでいるのだが、そうした人たちも、突如、爆弾で吹き飛ばされる心配もせずに寝ていられる、これが日本の正月だ。今の世界情勢では、これはめでたいと言うのだろう。

                    めでたさも 中ぐらいなり おらが春 一茶