シンポジウム「文明の対話と比較:日中儒学を中心として」を開催

後列左より5人めが劉教授

後列左より5人めが劉教授

南開大学日本研究院(中国天津市)では、2015年7月4日に、シンポジウム「文明の対話と比較:日中儒学を中心として」を開催した。このシンポジウムは、南開大学梅田善美日本文化研究基金の責任者である劉岳兵教授を中心にして、関係者が準備に半年間をかけて開催したもの。当日は日本や台湾はじめ中国各地からの研究者およそ30名に加え、南開大学日本研究院と外国語学院日語系院生20数名が参加し、盛会だった。このシンポジウムの成果として後日、『日本的宗教与歴史思想――以神道為中心』が出版されている。

このシンポジウムと同時に、王家驊教授の文集『中日儒学:伝統與現代』(北京:人民出版社、2014年12月)の出版記念を祝う会が開かれ、王家驊教授の弟子たちが恩師の人格と学徳を偲んだ。劉岳兵教授によれば、梅田善美とも交友があった王家驊教授(1941-2000)は、南開大学における日本思想文化史研究の伝統の創始者であり、その伝統を継承し、さらにいかに新生面を開くかは、あとを継ぐ者のこれからの問題。そのためには、このシンポジウムで集まった論文と特別寄稿を基礎として、来年の南開大学梅田善美基金の事業として、二冊目の日本思想文化史研究論集を編集出版することを計画しているとのことである。

(王家か先生の「か」は、「驊=馬+華」です。)