気になる樹 ラクウショウ

いつも人でにぎわう新宿御苑も年末になると、さすがにひっそり。ひときわ人影の少ない道を選んで、例の通り上をみたり下をみたり。ドングリは落ちてないか、珍しい木はないか。その時、不思議な光景が私の目に飛び込んできだ。えーっ、ナニコレ!

説明によれば、この木は北米産の落葉針葉樹ラクウショウ(落羽松)、和名はヌマスギ。秋になると葉っぱがひらひらと羽のように落ちてくるから「落羽松」だとか。沼地や湿地に生え、タケノコのような気根を出すのが特徴。地上や水面上に出した気根(呼吸根)で、酸素を取り入れるのだそうだ。説明には納得しても、この光景には圧倒される。何かの映画みたいでしょう。名づけて「ラクウショウとその子たち」

世の中には不思議なものもあるものだ、と思いつつ年を越したが、どうもあの光景が目に焼き付いて離れない。もう一度みたくて、年があけてからラクウショウがあるという石神井公園に行った。

ありましたよ、そっくりさんのメタセコイアと並んで。右がメタセコイアで、手前がラクウショウです。まわりに気根が出てるほう。わかりやすい。ただ、公園の場合は散歩する人や自転車の邪魔になるというので、取り除かれてしまうことも多いそうだ。春に出る葉の付きかたでも違いが判るとも。

そばには「ねりまの名木 ラクウショウ」の看板が。北米からきて石神井でそだち、公園で邪魔にされることもなく大きくなり、ついには「ねりまの名木」にまでなったのだ! がんばったのですねえ、エライエライ。

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