気になる樹 キカラスウリ(黄烏瓜)

1月はじめ、温かい日差しのなか、東京都の清瀬市と埼玉県の所沢市の境を、例によって10名ほどで樹を見ながら歩いたときのことである。とある公園でお弁当を広げていると、「キカラスウリがありますよお」と、山野草につよいKさんの声。

Kさんが指さす青い空を見上げると、わあ、すごい! 太い木にからみついて、実がいっぱいさがっている。頭に落ちてきたら、ずいぶん痛そうだ。

「食べられるの?」「まさかあ」「普通のカラスウリよりずいぶん大きいね」etc. etc. キカラスウリの実のことで、話しの花が咲いた。

後で調べてみると、キカラスウリは薬用植物で、熟した果実は食べられそうに書いてあったが、慎重派の私は遠慮気味。でんぷんを多く含むので、飢饉のときなどの緊急食にもよいとのこと。でも皆さんは、よく調べてから食してくださいね。おなかこわしても、シーラナイ。

とはいえ、野原のあちこちによく見られる普通のカラスウリ(写真)もそれなりにかわいい。夏の夜に繊細な糸状のヒゲを伸ばして密やかに咲く花、畑の柵にからみつく色あざやかな実、干してサイフに入れておくとお金が集まるというタネ。こう考えるとどうしたって、カラスウリに一票!っと叫んでみるのが人情ではないか。

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