ミミズの大家さん

お世話をする花壇は昔、「あばれ川」と呼ばれた川沿いにある。大雨のたびに洪水を起こすことを、人は「川が開く」と呼んだ。今はコンクリートで護岸工事され水面はフェンスの下だ。水車があり、川と共にあった村の姿を思い浮かべることもない。流れが運んだ肥沃な土の花壇には、それはそれは太くて艶やかなミミズが暮らす。出会うたびに「お騒がせします、お世話になります」と挨拶し、そっと土をかけ、お帰りになるのを確かめてから草取りを再び始める。彼?はきっと、御先祖様からずっとここで暮らしているのだろう。そうに違いない。

#ミミズの大家さん
#あばれ川

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