私の好きな国宝 1.仁科神明宮(にしなしんめいぐう)

DSC00741国宝の社殿50%

仁科神明宮の社殿、左から、 本殿(国宝)、 釣屋(国宝)、中門(国宝)

 私の国宝めぐりの一番に何を選ぼうか、かなり迷ったが、今年(平成28年)6月に訪れた長野県大町市に鎮座する仁科神明宮を選んだ。

 参道脇に立ち並ぶ目を見張るほどの大杉、そしてヒノキの大木などが茂る社叢は長野県の天然記念物である。その中に埋もれるように鎮まる、日本最古の神明造りのお宮・仁科神明宮。その荘厳な前に佇むと畏れと尊さで身が引きしまる思いがする。

   古来の神明造の様式を正確に伝えるものとして、昭和28年に本殿・釣屋・中門が国宝に指定された。DSC00735社叢に鎮まる50%

   伊勢の神宮に倣い、二十年に一度に行われる式年遷宮の制度が、五百年以上にわたり厳格に守られているのも、他に例をみない。しかも遷宮の様子を伝える棟札が一枚も欠けることなく保存され、そのうちの27枚が国の重要文化財に指定されている。そのほかに鎌倉時代の懸仏五体も重要文化財。

 それら数多くの重要文化財が、宝物殿の中にずらっと並ぶ様子が圧巻だ。神明宮を拝した後には必ず、宝物殿も拝観することをお勧めしたい。

 

 

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